内覧会(施主検査)とは?

新しく住宅を建てる際は、完成前に施主による検査「内覧会」が行われます。ハウスメーカーや工務店が建築した住宅が、プランどおりに仕上がっているか確認するためのもので、建築途中もしくは完成後に行うのが一般的です。


住宅は多数の職人の手によって完成するため、ミスが起きても気付かれずに完成してしまう可能性もあります。耐久性や耐震性に影響を及ぼすミスや、建物の形状・間取りの配置のミスなど、新居での生活に影響を及ぼす不具合が起きていないか、図面を見ながら現場で施主が関係者と一緒に確認します。

内覧会(施主検査)でチェックすべきポイントは?

内覧会当日は、「契約どおりに仕上がっているか」「傷や不具合などがないか」といった視点で各エリアをチェックしていきます。


内覧会でチェックすべきポイントをリストにまとめてみました。

【屋外・外回り】

  • 外壁に汚れ・傷・ヒビがないか
  • 色合いが契約どおりの色になっているか
  • 基礎の高さが図面どおりか
  • 建物の一部が越境していないか
  • インターホンや郵便ポストの位置は問題ないか
  • 駐車スペースに車が駐車できるか

【室内・間取り】

  • 間取りの配置や壁の位置などは図面と同じになっているか
  • 寸法・材質・色合いは契約どおりになっているか
  • キッチン・トイレ・浴室など、設備に契約との相違はないか
  • 申し込んだオプション設備は設置されているか
  • 各部屋に気になる傷・汚れ・ヒビ等はないか
  • 玄関・窓・部屋の扉・収納扉など、開閉部分の動作がスムーズか
  • 窓は隙間風などが入ってこないか
  • 給排水部分に異常や水漏れなどはないか
  • 照明器具・コンセント・スイッチの数や位置は図面と同じか

【屋根裏・小屋裏】

  • 点検口から見える部分に雨染みなどはないか
  • 断熱材が剥がれ落ちている箇所はないか
  • 換気扇とダクトは正常につながっているか


チェック項目がたくさんあるため、不安に感じる方もいるかもしれません。傷・汚れ・破損や設備の不具合、図面と異なる箇所については、内覧会の時点で指摘することが大切です。有料にはなりますが、住宅診断士(ホームインスペクター)に同行してもらうと、第三者の視点からのアドバイスももらえますので、検討してみてください。万が一、施工会社や売り主の説明に誤りがあったとしても、専門家が一緒なら適切に対応してもらえるでしょう。

内覧会(施主検査)の際にあると便利なものは?

内覧会で仕上がり具合を確認するためには、以下のアイテムを持参するのがおすすめです。

  • メジャー
  • 図面
  • 懐中電灯
  • マスキングテープ、付箋
  • メモと筆記用具
  • スマートフォンもしくはカメラ(記録用)
  • 設置する家具のサイズをメモしたもの 

メジャーは5m以上ある長いものを持参すると、寸法を確認する際に役立ちます。


懐中電灯は床下や天井裏の傷をチェックするときや、まだ照明がつかず室内が暗い場合などに必要になります。気になる箇所を見つけたらマスキングテープや付箋で目印をつけたり、撮影したりして記録するようにしましょう。内覧会では施工会社があらかじめメジャー等を準備してくれるケースもありますが、できれば自分でも準備するとよいでしょう。

内覧会(施主検査)の後は指摘箇所が直ったかどうかの確認も忘れずに

内覧会で特に気になる箇所がなかった場合、書類にサインをして手続き終了となります。しかし、もし不具合等があった場合は、修繕工事や補修工事が必要になるため、現場および書面(図面上のメモや一覧表等)で不具合箇所を施工会社や売主と確認し、引き渡し前に再度確認する日を設定します。


再確認日では、指摘した箇所が指示どおりに直っているか、しっかりと確認することが大切です。また、2度目の内覧会は希望しなければ設定されないケースも多いため、施工会社や売主に事前に確認するようにしましょう。


仮に、「この箇所はこのまま経過観察をしましょう」となった場合は、引き渡し後のアフターサービスについても施工会社にしっかりと確認することが重要です。誰がどのタイミングで気になる箇所を確認するかなど、今後の対応方法について明確にしておくようにしましょう。



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