ハウスメーカーとは?

住宅を建てるとき、依頼先の選択肢としてはハウスメーカー・ビルダー・工務店の3つが考えられます。その中でもハウスメーカーとは、どのような会社なのでしょうか。

会社の規模と営業エリア

一般的なハウスメーカーは全国各地に営業拠点を持っています。ただし、大手ハウスメーカーであっても豪雪地帯には対応していないなど、例外がある場合もあるため、事前に相談してみましょう。また住宅建設に関する事業は幅広く、自社工場の運営、商品開発、モデルハウスの設営などさまざまです。

費用

大手ハウスメーカーでは、広告宣伝や技術開発に多額の投資をしており、その分もコストに反映されるため、費用は概して高めになっています。一方、不動産業も手がけているビルダーの場合、土地取得から依頼することでトータルコストを抑えることが可能です。工務店は一般的にはローコストですが、設計プランによっては施工コストが高くなる場合もあります。

施工期間

ハウスメーカーの場合、均一化された資材を使って規格化された工法で施工するため、施工期間は3〜4ヶ月程度と短期で済む場合がほとんどです。ビルダーやハウスメーカーでオーダーメイドする場合、約6ヶ月かかります。

商品の有無

ハウスメーカーは、自社で開発した資材を使って建設する住宅を「商品」として販売しています。中規模のビルダーでは独自の商品を開発している場合を除くと基本的には特定の商品は持たず、オーダーメイドに対応しています。工務店は注文住宅の建設が基本で、住宅を商品として販売していません。

ハウスメーカー選びの決め手となるポイントは?

それでは数あるハウスメーカーのなかから商品を選ぶとき、何を基準に考えればよいのでしょうか。そのポイントについて見ていきましょう。


まず、住宅の構造には、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などがありますが、ハウスメーカーにはそれぞれ得意としている構造や工法があります。たとえば、木造住宅のみに特化した会社もあれば、鉄骨造の家づくりに力を入れているところもあります。また、デザインにこだわりがある場合には、過去の施工例やカタログを参考にして、イメージに近いハウスメーカーを探すのも一つの手でしょう。くわえて近年は、ZEH住宅に対応しているかといった点もポイントになります。


もちろん、費用も重要です。住宅建築にどのくらい予算をかけられるのかを見極めたうえで、予算内でどこまで希望がかなえられるのかという視点で検討してみることも必要です。特に新築住宅では引き渡し後10年間の保証制度がありますが、ハウスメーカーによっては独自の長期保証や定期メンテナンスなどを付加しているところもあるので、長く住むことを考えるならこうしたサポート体制は欠かせません。また、居住地がサポートの対応エリアになっているのかも確認しておきましょう。


ハウスメーカーを絞り込む段階で、意外と見逃せないのが営業担当者との相性です。今後、何度も打ち合わせをする相手となるので、住宅に関する知識が豊富か、提案力があるか、デメリットも教えてくれるかなどを確認しつつ、信頼できる担当者なのかを見極めることが大切になります。


ところで、大手企業であっても倒産の可能性はゼロとはいえません。建築が途中でストップしてしまう、着手金が返ってこないなどのトラブルを防ぐためにあるのが「住宅完成保証制度」です。この制度に加入できる事業者は、経営状態の審査を受け、審査基準をクリアした会社のみです。そのため加入している会社であれば、経営状態も安定していると判断できる一つの目安にもなります。


ハウスメーカー選びに迷ったら、LIFULL HOME'Sの「住まいの窓口」に相談してみるのもよいでしょう。

ハウスメーカー選びで失敗しないために注意したい点は?

次に、ハウスメーカー選びで失敗しないための注意点です。


最初に、家づくりでどんな点にこだわりたいのか、優先順位をつけて考えてみましょう。天然素材、省エネハウス、吹き抜け空間、豊富な収納、間取りが変えられる、北欧風の家…など、希望条件を整理したうえでハウスメーカーを絞っていきます。


ある程度候補が絞れたら、必ず複数の会社から見積もりを取りましょう。予算内に収まるかということだけでなく、内訳がどの程度分かりやすく書かれているか、余分な項目はないかなど、複数社を見比べると気づくこともあります。ここは削ってもいい、ここには予算をかけたいといった要望にどこまで対応してくれるのかも、ハウスメーカーごとに異なります。不明点があれば問合せをして確認しましょう。内訳の詳細や根拠などがきちんと説明できるかどうかも、ハウスメーカー選びの決め手となるでしょう。

代表的なハウスメーカー一覧

最後に代表的なハウスメーカーについて、その特徴をいくつか簡単に紹介しておきましょう。

セキスイハイム

ユニット工法を得意としており、人生100年時代や多世帯での暮らしなど、住む人に合わせたプランを多数用意。広いLDKが特徴の狭小地プランなども人気を集めています。

パナソニックホームズ

パナソニック系列のハウスメーカーで、高い耐震技術を導入した鉄骨系プレハブ工法の住宅を提供しており、オール電化の家や太陽光発電住宅などにも力を入れています。

ヘーベルハウス

鉄骨系プレハブ工法や重量鉄骨造に特化。独自開発の建築材ヘーベルやALC(軽量気泡コンクリート)を使った、構造力が強く耐久性の高い住宅を提供しています。

タマホーム

2000年の創業と新しい会社ですが、物流から建築まで一貫体制で行うことでローコストを実現。木造軸組み工法(在来工法)で建てる高性能の住宅を低価格で販売しています。

一条工務店

木造住宅に特化した会社で、全室床暖房や全館換気システムが標準装備となっており、快適な暮らしができる高性能住宅を提供。災害に強い家の提案も行っています。

アキュラホーム

独自開発の業界最強クラス「8トン壁」の採用で、木造による完全自由設計の家を実現。広い空間のある家が話題となっています。



また、LIFULL HOME'Sには「住まいの窓口」という住まい選び・家づくりの無料相談窓口もあり、住まいに詳しいハウジングアドバイザーのアドバイスを聞くことができます。ハウスメーカー選びに迷ったら、利用してみるのもいいでしょう。



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