教育費は一般的にどれくらいかかるものなの?
文部科学省が2年ごとに実施している「子どもの学習費調査(2019年発表)」によると、学校の種別ごとの学習費総額(1年間・子ども1人当たり)は、このような結果となっています。
- 公立の場合
公立幼稚園 | 22万3,647円 |
---|---|
公立小学校 | 32万1,281円 |
公立中学校 | 45万7,380円 |
公立高校(全日制) | 22万3,647円 |
合計(幼稚園3歳~高校卒業まで) | 543万5,958円 |
- 私立の場合
私立幼稚園 | 52万7,916円 |
---|---|
私立小学校 | 159万8,691円 |
私立中学校 | 140万6,433円 |
私立高校(全日制) | 96万9,911円 |
合計 | 1,830万4,926円 |
2019年に幼児教育無償化が施行され、幼稚園・保育園・認定こども園等の利用料は無料になりました。よって、上記はあくまで目安の金額となります。また、高校卒業後、4年制大学に進学する場合にかかる費用の目安は、下記のとおりです。
国公立大学 | 私立大学(文系) | 私立大学(理系) | |
---|---|---|---|
入学費 | 67万2,000円 | 81万8,000円 | 88万8,000円 |
在学費 (学校教育費+家庭教育費) | 103万5,000円 | 152万円 | 183万2,000円 |
合計(大学4年間) | 481万2,000円 | 689万8,000円 | 821万6,000円 |
公立か私立かによって、教育費にかかる総額が変わってきます。また、上記の結果からも分かる通り、大学の入学費や在学費は、教育費の中でも大きな割合を占めます。
教育費は年収の何割くらいが理想なの?
日本政策金融公庫の「教育費負担の実態調査結果(2021年度)」によると、世帯年収に占める教育費の割合は、平均が14.9%という結果が示されています。
年収別では、年収200万円以上400万円未満が26.7%、年収400万円以上600万円未満が21.1%、年収600万円以上800万円未満が15.5%、年収800万円以上が11.6%と、年収が低い世帯の方が教育費の負担が高いことが分かります。
また、同調査では教育費の捻出方法として、「教育費以外(旅費・外食費・衣服費など)の支出を削る」「子どもがアルバイトをする」「子どもが奨学金を受ける」といった回答が上位を占めました。
一般的に、教育費は世帯年収の15%~20%前後という世帯が多いですが、他の支出とのバランスを考え、早いうちから貯金などで準備をする必要があるでしょう。
住宅ローンと教育費の支出バランスの考え方は?
これからマイホームを購入するという方は、住宅ローン以外の支出も意識して、資金計画を立てる必要があります。住宅ローンの年間返済額は、滞納するリスクなどを考慮すると20~25%程度に、教育費は家計支出のうち最大でも15%を目標にするのがいいでしょう。
住宅ローンとは別に教育ローンを組む場合、まとまった資金が用意できたときに住宅ローンの繰り上げ返済をするか、それとも教育ローンの返済に充てるか、迷う方もいるかもしれません。そんなときは金利が高い方を早めに返済すれば、金利負担をより軽減できます。
教育費については、子どもが小さいうちから、高校や大学進学に向けてコツコツと貯金をしておくことが重要です。
少しでも教育費の負担を抑えたいという方は、2020年度からスタートした、高等教育の修学支援制度を利用するのもいいでしょう。これは、一定の要件を満たした大学・短期大学・高等専門学校・専門学校に通う生徒が、基準を満たした場合に支援金を受けとることができる制度です。利用できる制度は積極的に活用し、負担を減らしていきましょう。
「おうち予算シミュレーション」で住宅ローンと教育費のバランスをチェック
住宅ローンの返済額と教育費、その他生活費の家計のバランスを試算したいという方は、LIFULL HOME'Sの「おうち予算シミュレーション」を利用してみましょう。
おうち予算シミュレーションでは、年齢・家族構成・収入を入力すると、自動的に住宅購入の目安予算が算出されます。住宅ローンの返済期間を調整したり、希望する家計の状態に調整し直したりすれば、住宅購入後のリアルな家計状況が確認できます。
生活費は項目ごとに細かく計算してくれますので、教育費の金額を調整し、理想値と比較しながら検討してみてください。
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