ローコスト住宅とは
ローコスト住宅とは、低価格で建てられる注文住宅のことを指します。一般的な住宅は1坪当たりにかかる建築費「坪単価」の目安が45万~65万円程度ですが、ローコスト住宅の坪単価目安は30万~50万円程度と安くなっています。
ローコスト住宅では住宅の設備機器や仕上げ材の選択肢を絞ったり、仕様をある程度パッケージ化して仕入れ値を下げたりと、建築の工程を簡略化することでコストカットを実現しています。
ローコスト住宅のメリット・デメリット
ローコスト住宅の最大のメリットは、低価格で新築の一戸建てを建てられることです。所得があまり高くない人でも手が届きやすく、入居後の生活にお金をかけやすくなります。ローコスト住宅は標準仕様として売れ筋が用意されており、予算を見ながら一定の範囲以内でのグレード変更なども可能です。
一方、ローコスト住宅のデメリットとしては設備や仕上げ材などの選択肢が限定されること、欲しい設備を追加で選択すればその分費用が高くなることなどが挙げられます。家を建てる工程を効率化してコストを抑えているので、打ち合わせが入念にできないこともデメリットといえるでしょう。
ローコスト住宅のハウスメーカーランキング
ローコスト住宅の建物に関わる費用は、1,000万円台後半から2,000万円台前半が相場です。LIFULL HOME’Sが独自集計したハウスメーカー・工務店の人気ランキングから、本体価格が2,000万円台前半以内で、全国のエリアに対応しているハウスメーカーをピックアップし、ランキング形式で紹介します。
なお紹介するランキングには、ローコスト住宅が得意なメーカーのほか、それと同程度のコストパフォーマンスで家づくりが可能なメーカーも含んでいます。
2022年8月全国版ハウスメーカー・工務店ランキング(ローコスト住宅)
ハウスメーカー名 | 本体価格 (延床面積40坪の場合) | |
---|---|---|
1位 | 株式会社アキュラホーム | 1,750万円〜 |
2位 | 株式会社一条工務店 | 1,750万円~ |
3位 | タマホーム株式会社 | 1,050万円~ |
4位 | セキスイハイム | 2,065万円~ |
5位 | 住友林業株式会社 | 2,100万円~ |
1位:株式会社アキュラホーム
グループ累計16万棟以上の建築実績を誇り、脱炭素社会へ向けた木造による完全自由設計住宅を提供しているのが、株式会社アキュラホームです。独自開発した業界最強クラスの8トン壁を採用し、安全性と間取りの自由度の両方を確保した住宅が特徴です。
ローコスト住宅を得意としながらも、性能・デザイン・入居後のアフターフォローに定評があります。
2位:株式会社一条工務店
高性能で高いコストパフォーマンスを実現するのが、株式会社一条工務店の住宅の特徴です。業界トップクラスの省エネ性能を持つ木造注文住宅メーカーとして知られ、高気密・高断熱住宅やZEH住宅・自然素材の家などを取り扱っています。
全棟耐震等級3を誇る耐震性の高さが特徴で、災害に強い家を探している方にもおすすめです。「家は、性能。」をモットーに掲げ、過去には「省エネ大賞 経済産業大臣賞(最高賞)」も受賞しています。
3位:タマホーム株式会社
ローコスト住宅を得意分野とする大手ハウスメーカーといえば、タマホーム株式会社です。良質で低価格の家が特徴で、コストパフォーマンスの高さが人気の理由です。
木造軸組み(在来)工法を得意としており、長期優良住宅・オール電化住宅・外観デザイン住宅など、さまざまなタイプの住宅を取り扱っています。予算にも住宅の質にもこだわりたいという方におすすめのハウスメーカーです。
4位:セキスイハイム
積水化学グループの住宅ブランドとして、圧倒的な知名度を誇るセキスイハイム。環境に配慮しながら、60年以上快適に暮らせる住まいを可能にする、独自のユニット工法が特徴です。
ユニットを連結して高強度な構造体をつくるとともに、壁や柱が少ないオープン空間を実現します。工程の大部分を屋根のある工場で行うため、現場での作業が少ないのもポイントです。万一の災害時にも安心な「あったかハイム」など、省エネ性能にも優れています。
5位:住友林業株式会社
住友林業は、森を育て、木の魅力を最大限に引き出した家づくりを実践するハウスメーカーです。木の質感を大事にするだけでなく、高層ビルに採用する剛接合により、耐震性にも定評があります。
また、一邸ごとに専属のプロジェクトチームを結成し、住まう人の理想をかなえる自由設計も大きな魅力です。これは、設計満足度97.9%(住友林業調べ)という結果にも表れています。
最新のランキングはこちらからご確認ください。
ローコスト住宅で後悔しないためのハウスメーカー選びのポイント
ローコスト住宅を建てる際に重要となるのが、ハウスメーカー選びです。ハウスメーカーによって仕様やデザインなどの特徴が異なるため、比較して慎重に検討しながら自分たちの希望をかなえるハウスメーカーを選ぶことが大切です。
ローコスト住宅のハウスメーカー選びでは、特に以下の点を意識しましょう。
- 住宅性能を比較する
- アフターサービスについて確認する
- 費用は坪単価ではなくトータルで判断する
ランキングで紹介したとおり、地震に強い住宅を強みとしているハウスメーカーもあれば、高気密・高断熱、省エネ性能などを得意とするハウスメーカーもあります。ローコスト住宅の標準仕様となる住宅性能については、ハウスメーカーごとの特徴をよく確認するようにしましょう。
また、入居後のアフターサービスも、ハウスメーカーによって内容や期間が異なります。特にローコスト住宅はコストが安い分メンテナンス費用がかさむケースがありますので、アフターサービスの手厚いハウスメーカーを選ぶのがおすすめです。
費用に関しては坪単価を目安としながらも、その他の費用を含めたトータルの金額で判断することが大切です。ハウスメーカーによって設定金額が異なりますので、見積書を依頼して比較検討しましょう。
ローコスト住宅は恥ずかしい? デメリットをカバーする対処法
ローコスト住宅だからといって、欠陥や不備があるわけではありません。ただし、設備や仕上げ材の選択肢が一般的な注文住宅よりも限られることは事実です。
希望するデザインや設備などがある場合は、あらかじめ標準仕様に含まれているもの、もしくは近いものが含まれているものを選ぶのがいいでしょう。オプションで追加する場合は各ハウスメーカーの価格を比較し、検討するようにしましょう。
住宅の外観にこだわりたいという方は、ローコストに見えないように建物の形状に凹凸をつけて重厚感を出したり、道路から見える部分や玄関まわりにポイントを絞って費用をかけたりするのもおすすめです。人目に触れやすい部分にこだわり、逆に人目につきにくい部分はコストを抑えるなど、費用がふくらまないよう、メリハリをつけるとよいでしょう。
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