新築の注文住宅のメリット・デメリット

新築の注文住宅は、住む人の要望に応じて間取りや性能、設備などを選べる点が最大のメリットです。たとえば、住む人の生活動線に合わせてキッチンや階段の位置を決めたり、居室の数や収納の配置なども希望どおりに反映できます。


夏は涼しく冬は暖かい高気密・高断熱仕様にしたり、好きなメーカーのキッチンやバスを導入したりと、住宅性能や設備にも理想を盛り込め、満足度の高い家を建てることができます。


一方、注文住宅のデメリットとしては、建売住宅や中古住宅と比較すると割高になり、予算オーバーになりやすい点が挙げられます。そのほかにも、土地探しから建物の引き渡しまでに時間がかかりやすいといった特徴があります。

中古住宅のメリット・デメリット

中古住宅は実際に実物を見て購入でき、さらに新築住宅よりも物件価格が安いことが最大のメリットです。予算にもよりますが、利便性の高い立地や広い住宅など、選択肢が比較的多いのも中古住宅ならではの魅力といえるでしょう。購入代金を抑えてリフォームやリノベーションなどに費用をかけられるため、住む人に合った住宅を手に入れることが可能です。


一方、デメリットとしては、建てられてから時間がたった物件を購入するため、新築よりも建物が劣化するタイミングが早く、修繕費がかさみやすい点が挙げられます。購入時に建物の状態について確認し、修繕費やメンテナンスコストを考慮したうえで資金計画を立てることが大切です。

新築の注文住宅と中古住宅では、どちらがお得?

中古住宅は新築の注文住宅よりも安く購入できますが、どれくらい費用に差があるのでしょうか。国土交通省の「住宅市場動向調査報告書(2021年度)」を基に、購入資金の平均と住宅をリフォームする際にかかる資金の平均をまとめてみました。

項目購入資金
土地購入+新築住宅5,112万円
新築住宅(建て替え)3,299万円
中古住宅(一戸建て)2,959万円
リフォーム資金201万円

注文住宅の費用は、土地をすでに持っているか、それとも新規で土地を購入するかによって差があります。土地を購入して新築の注文住宅を建てる場合の平均は5,112万円、すでに持っている土地に新築の注文住宅を建てる場合は3,299万円となっています。


一方、中古住宅の購入資金の平均は2,959万円、リフォーム資金の平均は201万円でした。平均値を基に算出すると、中古住宅を購入してリフォームした場合の資金の平均は、3,160万円、新築住宅の購入資金の平均よりも安くなります。


ただし、上記の費用はあくまで目安となり、実際には住宅の規模やリフォームの内容によって金額が異なります。中古住宅で購入資金を抑えられたとしても、リフォーム費用がかさんで新築の注文住宅と同程度の費用がかかることも十分考えられるでしょう。

新築住宅と中古住宅の維持費の違いは?

住宅購入後は、固定資産税やメンテナンス費用といった維持費がかかります。維持費は住宅の規模や立地、性能によって異なりますが、一般的に固定資産税は新築住宅のほうが高く、メンテナンス費用は中古住宅のほうが早期に必要となることが多いでしょう。


建物の固定資産税は建物評価額に税率をかけて求めるため、新築住宅のほうが高くなります。一方、土地の固定資産税は新築・中古の影響を受けないため、土地評価額の高い中古住宅を購入すれば、新築より税額が高くなることもあります。ちなみに、2024年3月31日までに新築した住宅は、新築後3年間は固定資産税が1/2になる減額措置が講じられています。


メンテナンスは経年劣化が進むにつれて必要になるため、中古住宅のほうが早い段階で修繕のタイミングを迎えるでしょう。ただし、購入時にリフォームすれば、当面は修繕の必要がない場合もあります。また、新築住宅に長く住むことを想定すれば、修繕費のトータルコストに違いは生まれにくいです。


これらのことから、最終的には新築住宅と中古住宅で維持費の差があまりないことも多くあります。住宅を購入する際は、建物や土地の条件を基に維持費をシミュレーションし、資金計画を立てることが大切です。

新築の注文住宅で費用を抑える方法は?

新築の注文住宅は、中古住宅よりも購入費用が高くなりがちです。しかし、自由度が高い分プランを調整することでコストを抑えることが可能です。あらかじめ予算の上限を決めておき、グレードを低くする部分やお金をかけたい部分について整理しておくといいでしょう。


同じプランであってもハウスメーカーによって設定価格が違ったり、標準仕様に含まれる設備が異なったりするケースがあります。必ず複数のハウスメーカーを比較し、見積もり内容を確認しましょう。


予算をなるべく抑えたい場合は、ローコスト住宅を検討するのもおすすめです。ローコスト住宅とは、建材や工法の統一化によってコストを抑えた住宅のことで、間取りやデザインに強いこだわりがなければ、予算を抑える有効な選択肢となります。大手ハウスメーカーでローコスト住宅を取り扱っているケースもありますので、カタログなどを取り寄せてハウスメーカー選びの際に比較してみましょう。


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