住宅購入の基本的な流れ【土地なしの場合】
まずは、土地なしの場合の住宅購入の流れについて見ていきましょう。新しく土地を購入するため、家づくりと並行して土地探しを行う必要があります。
順番 | 工程 | 期間(目安) |
---|---|---|
1 | 情報収集・理想の住まいの条件を整理 | 3ヶ月程度~ |
2 | 土地・建物の予算を決める・資金計画 | 1ヶ月程度~ |
3 | 施工会社を複数社比較・土地探し | 3~6ヶ月程度~ |
4 | 候補地に建てられる間取りについてシミュレーション・住宅ローンの事前審査 | 1ヶ月程度~ |
5 | 土地の購入・施工会社の最終決定 | 1~3ヶ月程度~ |
6 | 間取りや設備など、建築プランを決める | 3~10ヶ月程度~ |
7 | 契約・住宅ローン本審査 | 1ヶ月程度~ |
8 | 施工・引き渡し | 3~6ヶ月程度~ |
上記はあくまで目安となり、それぞれの工程の順序や、かかる期間は住む人の状況に応じて異なります。情報収集から引き渡しまでは、土地を探す時間を考慮すると、目安として最低でも1年以上はかかるでしょう。
土地探しについては自分で探すほか、もしくはハウスメーカーや不動産会社に依頼して探す方法がありますが、なかなか希望する場所が見つからないなど、1年以上かかるケースもあります。
住宅購入の基本的な流れ【土地ありの場合】
それでは次に、すでに土地を所有している場合で家を建てるケースの流れを紹介します。
順番 | 工程 | 期間(目安) |
---|---|---|
1 | 情報収集・理想の住まいの条件を整理 | 3ヶ月程度~ |
2 | 建物の予算を決める・資金計画 | 1ヶ月程度~ |
3 | 施工会社を複数社比較(自宅の売却査定依頼) | 3ヶ月程度~ |
4 | 住宅ローンの事前審査・施工会社決定 | 3ヶ月程度~ |
5 | 間取りや設備など、建築プランを決める | 3~10ヶ月程度~ |
6 | (自宅の売却・仮住まい探しと引越し) | 3ヶ月程度~ |
7 | 契約・住宅ローン本審査 | 1ヶ月程度~ |
8 | 施工・引き渡し | 3~6ヶ月程度~ |
すでに土地を持っている場合は、住まいづくりに専念できます。ただし、住宅を売却して、別の土地に引越す場合、売却査定依頼や土地・住宅の売却手続きを進めなくてはなりません。
住み替えをする場合は先に家を売って新居を購入する「売り先行型」と、新居を購入してから家を売る「買い先行型」の主に2パターンが考えられます。売り先行型は仮住まいを用意する必要がありますが、資金計画が立てやすく比較的安全な方法といえます。
いつ家が売れるのかを前もって計算することは難しいですが、早い段階で売却査定依頼をし、いくらで家を売れるのか把握しておくと、住宅購入の手続きをスムーズに進められるでしょう。
住宅購入に関するよくある質問
ここでは住宅購入のよくある質問として、「住宅ローン審査のタイミングは?」「頭金の目安は?」の2つのポイントを紹介します。
住宅ローン審査はいつ受ける?
住宅購入費は数千万円と金額が高くなるケースが多いため、多くの人が住宅ローンを組みます。住宅ローンには事前審査と本審査がありますが、「いつ審査を受けたらいいの?」と疑問に思う人もいることでしょう。
住宅ローンの審査を受けるタイミングとしては、購入したい土地や物件が決定したタイミングです。まずはこのタイミングで事前審査を受け、住宅ローンを借りられるかどうか金融機関からの回答を待ちます。事前審査は申込者の収入や資産状況を確認するための審査で、1週間程度の時間がかかります。不動産会社によっては、候補の土地や物件がなくても、仮の物件で事前審査を進めることもあります。
次に、家づくりのプランが決定し、契約するタイミングで本審査を受けます。本審査には2週間程度の時間がかかり、事前審査よりも厳しく審査されます。土地の購入資金をローンで支払う場合は、つなぎ融資で土地を購入できます。
住宅購入の際に頭金はいくら用意したらいい?
住宅購入の際は、初期費用としてある程度の自己資金が必要になります。頭金は不動産購入価格の1~2割程度が相場といわれており、たとえば、4,000万円の物件であれば400万~800万円が目安となります。
頭金が多ければその分住宅ローンの借入総額を抑えられますが、貯金をすべて頭金に回してしまうと、急な出費があったときに対応できなくなってしまいます。頭金については住む人のライフスタイルや経済状況をふまえ、家計に負担のかからない金額にとどめるのがいいでしょう。
最近は住宅ローンの基準もゆるくなっており、頭金が少なくても借りられるようになってきましたが、金利などの条件が悪くなることもあるため、注意が必要です。
中古住宅を購入する際の注意点
近年は中古住宅を購入し、住みやすいようにリノベーションやリフォームをするケースも増えています。中古物件の住宅購入の流れは、以下の通りです。
順番 | 工程 | 期間(目安) |
---|---|---|
1 | 情報収集・資金計画 | 1ヶ月程度~ |
2 | 物件選び(見学・物件情報の確認) | 3ヶ月程度~ |
3 | 物件決定・売主へ購入の申し込み | 1ヶ月程度~ |
4 | 住宅ローンの事前審査 | 数週間程度 |
5 | 重要事項説明・売買契約 | 数週間程度 |
6 | 住宅ローン本審査・契約 | 1ヶ月程度~ |
7 | リフォーム・リノベーション工事 | 数ヶ月(内容による) |
8 | 引き渡し | ― |
物件選びから物件が決定するまでは、想定していたよりも時間がかかるケースもあるでしょう。また、中古物件の場合は建物の現在の状態を確認するために、契約前や物件を決定する前にホームインスペクション(住宅診断)を受けるケースもあります。
購入予定の物件が空き家であればすぐに入居が可能ですが、まだ人が住んでいる状態であれば入居時期の確認もするようにしましょう。また、リノベーションやリフォーム工事をする場合は、さらに入居時期が延びることになるため、工事が必要な物件の場合は希望する入居日から逆算して計画を立てていくようにしましょう。物件を決める段階でリフォーム会社とリフォーム内容の打ち合わせをしておくと、その後がスムーズになります。
住宅購入の流れは大まかには決まっているものの、たとえばなかなか良い土地が見つからなかったり、間取りのプランニングに時間がかかったりと、さまざまな要因によって期間が変動します。入居したい時期が決まっている場合は、そこから逆算して早めに進めていくようにしましょう。
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